ハッピーテイナー

ゆきちゃん

キレイなものはキレイって言う

生きてるだけで、愛


『生きてるだけで、愛。』予告 11月9日(金)公開

 

観てきました。役者目当てでいく映画はセルフドッキリを味わいたいのであらすじとか予告編をチェックしないで鑑賞する自己ルールがあります。その役者と、その人を起用する監督を中心とした世界に絶対的な信頼を置いてるのでそうしています。だってみんな菅田将暉のイイトコロ存分に出してくれるんだもん

 

なんとなくKVから「情緒的な男女の関係性」みたいな映画なのかな〜と想像していたのですが、「現代にはびこる病」と「生きづらい肉体」と「解放を求める心」の3点が絡み合って生じる"人間あるある"を丁寧に描写した映画だと思いました。

この"人間あるある"って言うのは、受け取り側の人生経験の道のりによって違うものだと思うので、この映画は直接描写がない分わかる人にはわかるしそういう世界に触れてきたことない人には想像のつかない範疇の(それこそ映画の中でしか存在しないじゃん!みたいに感じる人もいる)レベルで描いてます。なので、違う人生を歩む他人には勧めづらいし刺さる人には抱えていきたい映画になるんじゃないかな。あたしは描写がリアルで苦しすぎて涙が止まらなかったです。

 

そういう世界に触れてこなかった人たちを「世間一般の通常な世界で生きれる人間」だとするなら、わかっちゃう人は「世間一般の通常な世界で生きれる人間が作った人間像(型)に自分を流しこもうとしてる存在」で、

前者は映画内での「カフェの人々(優しい人間)」で後者が「寧子」、「寧子」と「カフェの人々」の狭間にいたのが「安堂」で、その傍観者兼狭間の隔絶化をわかりやすくする存在が「津奈木」という、少ない人物がそれぞれの役割を持って生きようともがく姿が実に印象的で映画構成的な観点から観ても整頓されていて美しかったです。

 

誰かを勇気付ける映画〜とかメッセージ性〜とかはあまりあたしは感じなかったのですが、精神的に不安定な時期を(摩擦とかで苦しみながら)過ごした人が観ると少しなりとも感じる部分がある映画なのではないでしょうか。知らんけど。あたしはあまり人に勧めたくないです。好きだけど。

 

 この映画がバチコリ刺さった人が心酔しちゃいそうな音楽紹介しておきます。そうじゃない人は聞かないでほしい、あたしが恥ずかしさを感じちゃうので。。///^-^)

棒人間

棒人間

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演技面・演出面の評価

趣里ちゃん、最初映画内で見たときに「不思議な人相をしているなぁ」と言う異世界感が拭えなかったのですが、映画の過程で「人間らしい」表情を覚えていくにつれてメッチャ可愛くなる。本当にすごかった、表情の一つ一つが繊細で、あ〜!庇護対象〜!みたいな。それに気付けない男はクソ

菅田将暉、本当にスッと役らしくなっちゃうから安定感。少しずつ狂いそうになりながらどんなに揺さぶっても結局は現実世界側から足が離れないところがリアル。役自体は異世界の魅力をフィーリングレベルで感じちゃうよくいる人間って感じ。その匙加減もうまかったし、途中とちゅうの目の演技が凍るくらい良かった。あそことあそこ。良かった〜〜〜天才〜〜〜すきすき〜〜だいすき〜〜!

中里依紗さん、目がやばい。圧倒される。

カフェのみなさん、地に足がついてる自信からくる無自覚な優しさが残酷すぎて素晴らしいチームプレイだった。

 

カメラワーク、切り取り方がすごい良かった。芸術評価メッチャ高い。色彩も豊かで目が飽きない。色のセンスがいい。特に演出で冒険してるわけじゃないけど(むしろわかりやすすぎる画面描写が多かった)、それが題材の個々人への伝わりにくさの差をうまくカバーしててバランスいいな〜って感心した。

 

 

関係はあまりないけど作品に没頭するための情報として

今日発売されたRADWIMPSのニューアルバムくんの中の1曲、菅田将暉の役柄の仕事の汚さ(って作品内で言ってたからこういう言葉使うけど、特に他意のない表現)がメッチャキャッチーでわかりやすいだよ。

PAPARAZZI~*この物語はフィクションです~

PAPARAZZI~*この物語はフィクションです~

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